アメリカでサルバドール・ダリを見てきました。

こんにちは!

9月5日〜11日までアメリカに行ってきました。
ツアーの詳細を全く確認せずに旅だったので、
ニューヨーク以外の都市にも立ち寄る「アメリカ東部周遊ツアー」
だということを現地で知りました(笑)

有名な美術館の鑑賞コースが組み込まれた素敵なツアーだったのですが、
下調べをまったくせずに行ってしまったので、
当日の朝、その日に行く美術館について調べるようなバタバタ具合。

でも、しっかりとダリの作品を見てくることが出来ましたので
美術館のおすすめポイントと共にご紹介します!

 

【ワシントンDC】ナショナル・ギャラリー・オブ・アート

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「最後の晩餐」サルバドール・ダリ(1955年)

まさかダリのこの絵を見れるなんて〜!!!
ダリらしさ満載の「最後の晩餐」です。

ダリの画力の高さに驚きます。

見てください、このパン。

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この髪の毛。

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テロテロしたこのダリ独特の「質感」が大好きです。
写実的描写なのにもはやリアルを通り越している!!!

こちらの絵、普段は別館2階に展示されているそうなのですが、
なんとこの日は別館が工事中・・・!

もしや見られないのではないか?!とハラハラしていましたが、、、
安心してください、本館に移動されてますよ。
ってことで、見られました。ほっ。

しかし何故か、、、

同じく別館から移動されたピカソやゴッホなどの絵画は、
「現代美術のエリア」に飾られているのに対し、
ダリのこの絵だけ、一番奥の休憩所みたいなところに飾られていました。

。。。

うん、ダリは特別だもんね。。。

だって、他の現代美術の作品と並んだら、浮いちゃうもん。

(※実際はこの絵が個人寄贈されているものだから別扱いなのかな…?)

 

ナショナル・ギャラリー・オブ・アートのおすすめポイント

これが自由の国アメリカなのか…!!!!

ってくらい自由な美術館です。
何か自由かって…

海外の美術館は撮影OKなところが多いですが、
ここは「フラッシュ撮影OK」です。
そんなの聞いたことない!!!!!

大丈夫なのかな…?
絵傷まないかな…?

絵の周りに柵やテープがないので
どんだけでも近づいて見られます。
※もちろん近すぎ過ぎたら怒られるかもしれないけど。

ガラスに覆われていないゴッホの絵
(つまり触ろうと思えば絵画の凸凹にさわれる状態。でも触っちゃダメだよ)に
どんだけ近づいてアップで撮影しようが、まったく注意される気配がありませんでした。
それどころか、そもそも警備員みたいな人が全然いない…

しかも有名な絵ばっかりー!!!!

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1時間半ではまーったく時間が足りませんでした・・・!

 

【ニューヨーク】メトロポリタン美術館

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「超立体的身体(磔刑)」サルバドール・ダリ(1954年)

またしても有名なやつ出ました〜!!
ダリの「磔刑」です。

ダリは40歳過ぎたくらいからカトリック教徒となり、
キリスト教的な宗教絵画をたくさん書き始めるのですが、
これもそんな中の一つです。

最初に紹介した「最後の晩餐」と制作時期が1年しか変わりません。
わっかりやすく「キリスト教絵画」ばかり描き始めたのが分かりますね!

キリストを見上げる左下の女性は聖母マリアに扮した、ダリのミューズである「ガラ」です。

ちなみにこの絵にかなり近づいて写真を撮ろうとしたら
警備員さんに怒られましたので注意してください…。

 

メトロポリタン美術館のおすすめポイント

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世界三大美術館と言われるだけあって、とにかく広い!点数が多い!

ルーブル美術館などと同じく、かなり時間をかけないと
見たい作品だけですら見きれない可能性も。

ここももちろん撮影OKです!(フラッシュ撮影はNG)

見どころは、なんといってもエジプト芸術部門にある「デンドゥール神殿」!

(写真なくてすみません・・・こんなかんじ

実際のデンドール神殿をそのまま持ってきて展示しているので、
迫力も見応えもスゴイ!!

デンドゥール神殿は、ダム建設により水没の危機にあった所をアメリカが援助し、
そのお礼にエジプト政府から寄贈されたものだそうです。

その際に、展示方法に対してエジプトから色々注文があったみたいです…
屋内に展示することや、元あった場所のような再現をするように、、、等…

メトロポリタン美術館に訪れた際には絶対見ておきましょう!!

 

【ニューヨーク】MoMA(ニューヨーク近代美術館)

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「照らし出された快楽」サルバドール・ダリ(1929年)

非常にダリらしい絵!!
この頃のダリの作品が、私は一番好きな時期かもしれません。

昨年、私はこの絵に一目惚れしてしまい、
この絵の複製画を購入しているのです。
まさか今回、生で作品が見られるとはね♡

そして、隣に並ぶのは、ダリの作品の中で最も有名なんじゃないかと思われるこの作品。
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「記憶の固執」サルバドール・ダリ(1931年)

こ れ を !

見 ら れ る な ん て ! !

生 き て て よ か っ た ! ! !

ダリの最も有名だと思われる絵画にはもう1枚あって、
「記憶の固執の崩壊」というこの絵。

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これはフロリダのダリ美術館にあるそうですが、
日本でダリ回顧展があった時に来日しているので
何回か見ています。

ただ、私はこの崩壊しているやつよりも
崩壊前の「記憶の固執」の方が好きなのです!!!!

ダリらしさ満載すぎて。

「記憶の固執の崩壊」は理性で描いている感じがして、
「記憶の固執」は感覚で書いている感じがします。
(ただの個人的な感想ですが!!!)

ちなみにMoMAにあるこの2作品、大きい絵のように見えますが…

実はこんな小さい作品です!!!

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ダリの絵は緻密すぎて、写真からでは大きさが想像できません。

「モナリザって思ったよりも小さい!!」とみんな言うけれど、
それよりももっともっと驚きの小ささです。

 

MoMAのおすすめポイント

閉館ギリギリに入ってダリの絵画に一直線に向かったので、
おすすめポイント分かりません。

けれど、この時期の美術が好きな人なら
めーちゃーめーちゃー面白いはずの美術館。
(見てないけど絵画以外の芸術も盛りだくさん!)

ピカソ、ゴッホ、セザンヌ、ルソー、マティス、キリコ、モンドリアン、シャガール等々…

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ゆっくり見たかった・・・!

 

印象派にも興味がわきました

余談ですが、今回美術館をまわる際に、
ガイドさんが見どころをザーッと紹介してくれる「ハイライトツアー」に参加したのですが
その時ガイドさんが必ず言うのが

「みなさんが絶対見たい印象派は必ず案内するので安心してくださいね!」

でした。

『日本人は印象派が大好きである』と聞いたことがあり、
あまり印象派が好きでない私は信じていなかったのですが
ガイドさんが必ず印象派について言うので、本当だった!と軽く衝撃でした。

そして、今回、印象派に対する印象(?)が少し変わりました!

それまで印象派って「もやっとした絵」としか思えていなかったので退屈だったんですが、

同じ風景を、違う時間や天候の「印象」で描き分けたモネの連作3点が並んでいるのを見て、
印象派ってもしかしたらめちゃめちゃおもしろいのかも…?!
と思い始めた・・・!!!
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日本の美術館(に限ったことじゃないかもしれないけど)展示の仕方がうまくないのかな。
少なくとも、印象派に興味がない人を惹きつけるような印象派の展示方法は見たことがない。

こうやって、同じシーンを、
印象別に描き分けた連作が並んだ状態で最初に見ていれば
印象派に対する見方も意識も違ってたのにな〜。

すごく良い衝撃でした。

長くなっちゃいました。
今回は以上です!!

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ふくみん

サルバドール・ダリをこよなく愛し、休日は西洋絵画を求め美術館めぐりをしています。好きな食べものは納豆と餃子とネギ。

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